2019-06-04 渇望。 私がこの世で何より欲しいものを、あの人はくれない。 あの人からそれを貰えたなら、どれだけ報われるだろう、どれだけ救われるだろう。 けれど、この先私がそれをどんなに望んでも、きっとあの人はくれないんだろう。 死ぬまで私はそれを諦めきれずに苦しむのだろう。 与えられた自覚のないまま、死んでゆくのだろう。 与えられた自覚がないから、触れた記憶が無いから、きっと私もあの人と同じで自分の子供に与えなれないのだろう。 ただ一つそれだけが欲しかったのに、それだけで良かったのに。