あの時みたいに。
下を向いて足元ばかりを見続けていたけれど、最近はほんの少し顔を上げ、周りをキョロキョロするようになった。
これはきっと良い傾向なのだろう。
今まで私がやってきた行いは「償い」なんてたいそうなものではなく、引きこもるための体のいい言い訳だったことに気がついてから、少し意識が変わったのかもしれない。
沢山の人と話して会いに行って、少しずつだけれど再び一歩を踏み出せるような、そんな気がするんだ。
体力的にも精神的にもまだかなりキツイ、けれどここでまた辞めてしまったら、次は無いかもしれない。
「やっぱりあの時に」という後悔だけは、もうしたくない。
失敗してもいい、怖くても、出来ないことは助けてもらおう、そうやって少しずつまた前へ進みたい。