妥協。
毎日毎日、何かのおまけみたいに息をして、惰性でダラダラ生きて。
家族にも白い目で見られ、社会では後ろめたさいっぱいで。
世間の役にもただず、むしろお世話になって生きていて。
色んなことを諦めて、諦めさせて、呆れさせて。
それでも口と机上の空論はそれはそれは立派なもので。
自覚がある分自分に返ってくる。
なのに努力をしようとも、ここから出ようともしないのは、今までもこれからも満たされることなんてないと分かっているのに、立ち止まって足元ばかりを見続けているのは、このぬるま湯が心地いいから。
ここにいれば熱い思いも、冷たい思いもせずに済むのだと知ってしまったから。
何もかも諦めて何も見ないようにして、浅く自分を切りつけながらその傷口から血が止まらぬよう、今日もぬるま湯に浸かり続ける。
抜け出せなくなった、妥協の極限で。